「在留外国人×金融サービス」という新しい領域を切り拓く。韓国出身・ジュさんの越境ストーリー ──Beyond Borders Vol.8

2026年01月23日

「在留外国人×金融サービス」という新しい領域を切り拓く。韓国出身・ジュさんの越境ストーリー ──Beyond Borders Vol.8

連載企画「Beyond Borders」の第8回は、ファイナンス領域で新たなチャレンジを続ける韓国出身のジュさん。自動車メーカー、旅行・IT・不動産とキャリアを重ねたのち、現在は“排除されない社会”をめざし、外国人のための金融の新しいサービスを切り拓いています。来日当初の苦労、日本で学んだこと、そして力強いメッセージに込めた思いを伺いました。(EP198)

GTNの社員の約7割は外国籍。
なぜ日本を選んだのか、どんな思いで働いているのか──。

連載企画「Beyond Borders」では、GTNの外国籍社員、一人ひとりの「越境ストーリー」を通して、多文化共生のリアルをお届けします。

今回登場するのは、韓国出身で、サービス推進事業部 金融セクションにて在留外国人向け金融アプリの企画・開発を担当するジュさんです。

日本文化に惹かれ、日本で働く道へ

──なぜ日本に興味を抱いたのですか?

食、観光、地域ごとの文化、そして車。日本の暮らしそのものに魅力を感じ、もっと深く知りたいと思ったことが最初のきっかけでした。日本で大学を卒業したあとは、自動車メーカーや旅行会社で働き、「車」と「観光」に関わる仕事を経験しました。

そのなかでGTNを知り、「日本で暮らす外国人を支える仕事」に強く魅力を感じて入社を決めました。

──日本に来たばかりの頃、一番大変だったことは?


「家」「ライフライン」「通信」の契約ですね。母国では、賃貸に入ればライフラインはすでに整っており“すぐ暮らせる”環境が一般的ですが、日本では自分で会社を探し、電話で契約する必要があります。その仕組みの違いに戸惑いました。

特に住所を漢字で説明するのには苦戦しました。読み上げはできても、口頭で漢字を説明するのがとても難しく、電話口で伝わらないことが多かったです。

通信契約では、在留資格の発行が間に合わず、自分名義では契約することができませんでした。当時は今のようにeSIMもなく、最終的に妻名義で契約してもらい、ようやく通信が確保できました。

在留外国人のための金融アプリをつくる

── 現在はGTNで、どのような業務を担当していますか?

在留外国人向けの金融アプリのディレクターとして、「日本の金融サービスが使いにくい」という課題をどう解消するかを考え、形にしています。

外国人にとって特に大きいのは、銀行口座開設のハードルの高さと、与信情報がないためお金を借りられないという点です。日本では在留6か月を経ないと多くの金融サービスが使えませんし、口座を開設できたとしても、利用機能が限定されるケースがあります。また、日本人であれば、クレジットカードの利用履歴やローン返済履歴が信用情報として蓄積されますが、日本に来たばかりの外国人にはその履歴がありません。

そこでGTNは、家賃保証や生活サポートを通じて蓄積した「外国人の生活データ」を活用し、「外国人だから」という理由だけで金融サービスから排除されない仕組みづくりを進めています

── 具体的に目指しているのは、どんなサービスですか?

多言語対応、プリペイド・タッチ決済、海外送金、ローンまでをひとつのアプリで完結させ、日本で暮らし始めると同時に使える金融インフラを目指しています。在留6か月を待たなくても口座を開設できるよう、提携銀行との交渉も進めているところです。

来日直後の“困りごと”をなくし、「日本に来てよかった」と思える体験を届けたいと考えています。

──車や旅行の業界も経験したジュさんですが、日本で働く中で、変化はありましたか?

考え方が大きく変わりましたね。行動力には自信があった一方で、計画性は少し弱いタイプでしたが、日本で出会った上司や同僚の助言のおかげで改善できました。

最初の就職先ではビジネスマナー研修が徹底していて、挨拶の角度や敬語の使い方まで細かく学びました。おかげでビジネス能力検定(B検定)も取得でき、日本での社会生活がとても楽になりました。

そうやって日本で働くうちに、状況に応じて伝え方を調整することを学び、物事がスムーズに進む場面が増えました。今では私も自然に使い分けています。

── 日本で働くうえで、「こうしてもらえると助かる」と感じるコミュニケーションのポイントはありますか?

遠慮なく、はっきり伝えていただいても大丈夫だということです。
「いつまでに」「どこまでやるか」が明確だと、外国人にとってはとても働きやすくなります。お互いにより良い職場環境をつくっていけたら嬉しいです。
── この記事を読んでいる皆さんへメッセージをお願いします。
일본의 미래는 저희가 짊어지겠습니다.
「日本の未来は我々が背負います」

この言葉には、在留外国人を本気で支えるGTNで働く者としての覚悟を込めています。日本に来た外国人が「GTNがあってよかった」と思える社会をつくりたい。そのために全力で貢献し続けたいと思っています。

最後に

ジュさんの言葉には、来日当初の苦労と、いま「在留外国人のための金融インフラをつくる」という強い使命感が重なり、とても心に残るメッセージが込められていました。

これからもGTNの仲間たちの越境ストーリーをお届けしていきます。
次回もどうぞお楽しみに☺️

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