【DIVERSITY TIMES】外国人雇用のリアル ― 崩れゆく日本のインフラを守れるか?

2025年06月27日

【DIVERSITY TIMES】外国人雇用のリアル ― 崩れゆく日本のインフラを守れるか?

みなさんこんにちは、広報の中井です。
ご好評いただいたDIVERSITY TIMES​、今回は「外国人雇用」をテーマにお届けします👀

DIVERSITY TIMESとは・・・
テーマは「世界を知り、日本を知り、そして自分を知る。」
多文化共生についての意識を「ニュートラルからポジティブへ変えていくこと」を目指して、外国人や多文化共生をとりまく「いま」を伝える、WOWの特別企画です。


今回は、「横山ジンの外国人HRチャンネル」でおなじみ、株式会社ジェイタウンの横山仁さんが登場!
動画では、制度の課題、現場の肌感、そして未来へのビジョンまで、今こそ知っておきたい「外国人雇用のリアル」をお届けしています。


本記事では、動画「外国人雇用のリアル」の中から一部をご紹介。

「外国人雇用について、なんとなく気になっていたけど…」
そんな方はぜひ記事と合わせて、YouTube動画もご覧ください💁‍♀️
 

早速ですが、裏話です

今回の対談は、実はGTN代表の後藤のひとことから始まったんです。

YouTubeで最近見ている、外国人雇用について積極的に発信している横山さんという方が気になる!いろいろ聞いてみたいなあ

そんな雑談から、「ではDIVERSITY TIMESでお声がけしてみましょうか」とトントン拍子に今回の対談が実現しました。

テーマは「外国人雇用のリアル」

ゲスト・横山仁さんってどんな人?

「こんにちは、名古屋から来ました。ジェイタウンの横山仁です」

対談冒頭、そう穏やかに挨拶してくれたのは、「横山ジンの外国人HRチャンネル」でもおなじみ、株式会社ジェイタウン代表の横山仁さん。
20年以上人材業界に携わり、今では外国人雇用の現場からリアルな声を発信し続けています。

もともとはリクルート出身で、名古屋で20年前に求人広告の代理店として独立。

転機はリーマン・ショック。
「一本足打法は危ない」と感じ、求人広告だけでなく、人材紹介・派遣へと事業を広げました。

日本人の人口分布を見て気づいたこと

そんな中、横山さんが次に見つめたのは「日本人の人口分布図」でした。

外国人材に本格的に関わり始めたのは約8年前。
当時はまだ「人手不足」という言葉が今ほど使われていなかったものの、
人口分布を見た瞬間、横山さんは直感したそうです。

「あ、これはいずれ“働く人”が足りなくなるなって。
じゃあ、誰がその穴を埋めるのか――外国人だろうなって思ったんです



「最初は外国人とまったく接点がなかったんです」と話す横山さん。
今では、YouTubeや講演活動なども通じて、「現場のリアル」を多くの人に届け続けています。
 

外国人労働者は日本に必要なのか

AIやロボットの進化が進むなかで、
●「いずれ人はいらなくなるんじゃないか」
●「だから外国人を雇う必要なんてない」
――そんな声を聞くこともあります。

でも横山さんは、それに対してこう語ります。

「AIや機械が置き換えるのって、ホワイトカラーが中心なんですよ。
ブルーカラーの現場には、“人じゃないとできない仕事”がまだまだあるんです」
たとえば、建設、介護、物流といった現場です。



「誰かが手を動かす」ことで成り立っている現場は、
今も全国に数え切れないほどあります。

そしてその「誰か」を、日本人だけで担うのは、
すでに難しくなってきているのが現実
です。
そこの部分は外国人の方の力を借りないと、
私たちの生活ができなくなっていくと――と横山さんは指摘します。
 

そして今、日本が直面している「最大の問題」

横山さんが強く指摘するもう一つの課題。それは、日本の急激な高齢化です。
年々増えていく高齢者の数。
それにともなって、介護の現場では「ケアを担う人材」が足りなくなっていき、そこに労働力が吸収されていきます。

「誰かがケアをしなきゃいけない。
でも日本人のなり手がいないなら、そこはもう、外国人の方の力を借りるしかないと思うんです」



「AIがあるから大丈夫」――そう言いたくなる気持ちもわかります。
でも、たとえ自動化が進んだとしても、「人がいてこそ成り立つ仕事」が、まだたくさんある。横山さんはそう語ってくれました。
 

「在留資格」が、地域の共生を支える

現場での人手不足が深刻化するなか、現実的な対応として、
地方の中小企業や自治体が外国人労働者の活用を進めている。

「外国人が多い村」=「問題が起きている村」ではない

地方での外国人受け入れというと、
「地域との摩擦が多そう」といったイメージを持たれることも少なくありません。
でも実際には、制度のもとで受け入れている地域は、むしろ安定しているというのが横山さんの実感です。

「外国人の比率が高い地域って、実は全国にけっこうあるんですよ。
でも、そこにいるのは技能実習生や特定技能の方たちが中心で、ちゃんと在留資格があるから、比較的大きなトラブルは起きてないんです」


むしろ注目されがちなクルド人問題などの「共生トラブル」の多くは、在留資格が不安定なまま滞在している外国人が多く集まる地域で起きていることが多い、と横山さんは指摘します。

在留資格が安定していれば、支援の手が届きやすく、生活基盤も整いやすい。
その結果、地域との摩擦も起こりにくくなります。

外国人雇用、成功の鍵は「現場に寄り添う姿勢」

横山さんが代表を務める株式会社ジェイタウン、そしてGTNは、外国人材を支援する「登録支援機関」として、書類手続きや生活サポートなどを企業に代わって行っています。

登録支援機関を活用するメリット

登録支援機関の本当の強みは、「手続きの代行」ではありません。
本来の役割は、企業でも外国人本人でもない“第三者”の立場で、外国人のそばで現場に埋もれがちな声をすくい上げること。

「“この子はこういうことで悩んでますよ”って、本人からは言いにくいことを支援機関が伝えられる。
それって、企業にとってもメリットがあると思うんですよ」


外国人社員の不安や不満をフィードバックし、環境改善につなげられる一方で、「第三者に介入されたくない」と考える企業もまだまだ多く、形だけの支援に留まっているケースも少なくないのだとか。

「外国人雇用がうまくいく会社」には共通点がある

外国人雇用でうまくいっている会社には、いくつかの共通点があります。
横山さんが挙げたのは、決して難しいことではありません。

●賞与や昇給に「最低保証」をつけて、安心感を出す
●同じ国の人をまとめて採用し、生活しやすい環境を整える
●昇給タイミングを「更新時期」に合わせて、見通しを持たせる

「ルールも大事ですけど、柔軟に対応できる会社のほうが、外国人雇用もうまくいきやすいんです」

画一的なルールではなく、人に寄り添う工夫。
それがあるかどうかで、外国人材の定着率は大きく変わってくるといいます。
 

最後に~外国人雇用は、社会を守る「現実的な選択肢」

最後に、横山さんのビジョンを聞きました。

外国人を迎え入れることは、未来を守ること


「よく“日本が人口減少してもいいじゃないか”という人がいますけど、僕は逆なんです。
今まで人が住んでいた村や町の暮らしを残したい。日本を保ち守りたい。
そのためには、“最低限の人口”が必要なんです」


人口減少が進めば、インフラも経済も縮小し、
やがては国土の4割が「消滅する可能性がある」という指摘もあります。
(※民間の有識者グループ「人口戦略会議」が発表している「消滅可能性自治体」より)
今のインフラを維持し、地域を守っていくために――
外国人を迎え入れるという選択は、「理想」ではなく「現実的な判断」なのだと、横山さんは語ります。

その言葉には、支援者や雇用者の立場だけでない、
この国で暮らす一人の生活者としての危機感が込められていました。
 

本編もあわせてご覧ください

動画では、特定技能制度の詳細や課題を詳しくご紹介しています✨

👉 本編をご覧になりたい方はこちら
(前回から新たにつくった「Dポーズ」を一緒に✨)


外国人雇用をめぐる問いには、これからの日本社会を考えるヒントが詰まっていました。
横山さん、ありがとうございました✨


気に入っていただけたら、ぜひYouTubeチャンネルの登録もお願いします📺  
今後の配信もどうぞお楽しみに!

これからもDIVERSITY TIMESをよろしくお願いします🌎

______

🔔お知らせ

👉「横山ジンの外国人HRチャンネル」に社長が出演しました
【外国人材のビジネスで拡大をしていくにはどうすればいいか?】GTNの代表、後藤様に聞いた

👉前回のDIVERSITY TIMES記事はこちら
【必見】木村昇吾さんスペシャルインタビューを公開~DIVERSITY TIMESが復活

みんなのコメント

コメントがありません。

コメントする

人気記事

ページのトップへ