彼女が食べないお肉はどっち? 食と宗教のオイシイ関係

2022年09月06日

彼女が食べないお肉はどっち? 食と宗教のオイシイ関係

まだまだ暑い日が続きますが如何お過ごしでしょうか。こんにちは、GTN広報の加藤です。
夏バテ防止と言えばウナギ!(土用の丑の日は過ぎてしまいましたが・・・)大学生時分にうなぎ屋でアルバイトしてました。賄いはウナギ…ではなくウナギのタレかけ放題のご飯とサラダでした。創業から継ぎ足し継ぎ足しの秘伝のタレ、大変美味しかったです。
ちなみにフランスのパリにも支店がありました。フランス人もウナギ好きなんですね。

独特な表現「足がはやい」

魚と言えば、先日GTNメンバーのザンビア人と中国人がちょっといい寿司屋に連れていってもらい、ニッコニコになっていました。よかったね。
そこから刺身やらナマモノの話題に。つい「足のはやい食品」という表現を使ってしまったのですが案の定「??」 となってしまい…「これは江戸時代の飛脚に由来しているんですよ」という話をすることに。

まず飛脚が伝わらない。
「江戸時代に荷物を運ぶ仕事をしていた人ですよ」から始まり、「昔の輸送手段は人力でこれが飛脚便。彼らは走りのプロとはいえ、どんなに速くても長い距離を移動すると食品の鮮度は?そう落ちてしまいます。
足が速い飛脚よりも更に早く傷んでしまうので ”足がはやい”んだよ。」「へぇ~!」みたいな。

ちなみに日本人も聞いていましたが、同じ顔をして「へぇ~!」って。ブルータスお前もか…

そもそもナマモノを食べる国はどのくらいある?

魚介類は沿岸、寒冷な地域、など鮮度が保たれる地域ではメジャー。
日本のような切り身ではなく和え物、酢で〆たものが多いそう。カルパッチョのイメージですね。他にも例えば世界各国の沿岸地域では牡蠣の生食は一般的です。

そうなると気になるのが島国事情。綺麗な海に囲まれた島国、フィリピンのメンバーに聞きましたら
あらびっくり。「煮る・焼くがメインで生魚は日本で初めてです!」。

同じく島国スリランカは生のモノを食べない文化。
内陸ではやはりナマモノには抵抗ありとの結果に。

ランチ選びの悩み方ひとつみても特徴的

多国籍メンバーで構成される当社。宗教も生活習慣も違うとなると、当然食も様々です。

例えばランチのお誘い。
「★★さんは豚肉NGだな」なんてのは序の口、「あっ、●●さんは今ラマダン(断食期間)なのね」「◆◆さんは…
じゃ、今日はこのお店かな。」
これがいつもの風景です。入社当時にとてもびっくりしました。

例えば社内イベントでお弁当を手配。
メインが肉(牛・鶏)、魚、の最低3種類、+これでも不足な場合は個別対応。

…大変ですか?いえいえ
自分がやってもらって嬉しいことをおすそ分け、日本人お得意のおもてなしとちょっとした気遣い・心遣いを発揮すればすぐに慣れてしまいます。

食と宗教の密接な関係

世界三大宗教といえば、「仏教・キリスト教・イスラム教」ですが、どれくらいの人数なのかご存知ですか?
世界人口約78億人のうち、キリスト教が約25億人で全体の32%、イスラム教が約20憶人で25%、ヒンドゥー教が約12億人で15%、仏教が約5億人で約7%です。

日本の人口が約1.2億人ということを鑑みると…知っておいて損はない、と思いませんか?

タブーとされる食品として、肉に関する情報をよく目にしますよね。
イスラム教は特に豚・アルコール、これらを由来とする調味料など
ヒンドゥー教は特に牛
キリスト教・仏教は食に関して鷹揚ですが、そんな中でも一部の宗派では避ける食品あり。

宗教ごとに禁忌とされる食品はすぐに調べられます。が、実は個人の信仰度合いによるところも大きい様子。ネットの情報だけに頼らず、コミュニケーションの機会と思ってどんどん聞いてみることをオススメします。

そこで、食と宗教についてメンバーに教えてもらったこと(GTNバージョン←ここが大事!)を3大宗教を中心に簡単にまとめてみました。

キリスト教

参考人:マイルスさん(フィリピン)、メリーロースさん(フィリピン)

「食に関するNGはないですよ!」というように、
日常生活を律する宗教法がほとんどないことがイスラム教などとの大きな違いかなと思います。
同じように一神教なのにね。宗教の成り立ちが違うと規律も全く異なりますね!

キリスト教といえば、ミサ。マイルスさんもコロナ前は毎週日曜日に教会に行っていました。
現在は、オンライン。ちなみにミサはカトリック、日曜礼拝はプロテスタントの呼び方ですって。

仏教

参考人:リンセイさん(中国)、ティエンさん(ベトナム)、サンジーワさん(スリランカ)

スリランカのサンジーワさんはじめ仏教の皆さんも「特に食べ物に関するNGはないですよ」と。
信仰度合いに違いはあれど、日本にも仏教の方は多いので同じ感覚でしょうか。
ただ年代・個人で違いがあり、

ベトナムのティエンさんによると「国の祖父母、両親は旧暦の1日、15日はお寺にお参りに行き、食事にも気をつける。肉を食べず、日本でいう精進料理です」

中国のリンセイさんも「母国の実家には仏像があってお祖母さんは礼拝もしてました」と。
旧暦と新暦(太陽歴)は一緒に使っているそうです。

こういったお話を聞くと、宗教も場所・時代・人によって変化するな~と気付かされますね。
地域・家庭を中心に行われていた宗教信仰から遠ざかり、興味関心が家庭や近しいコミュニティから外部に移る、海を越えてしまえば尚更です。

イスラム教

参考人:アユさん(インドネシア)、ユセフさん(バングラデシュ)

世界各地に居住していますが、特にアジア・北アフリカ・中東に多いイスラム教。
ヒジャブを被っている女性のイメージが浮かぶのではないでしょうか。

宗教が生活の土台であり、食事に規制事項があるので食材に気をつかいます。
イスラム教徒(=ムスリム)が避ける食材のうち特に注意が必要なものは
豚、アルコール、血液、宗教上の適切な処理が施されていない肉。
なので、伴って「ブイヨン」「ゼラチン」「みりん」「肉エキス」「ラード」など豚の肉や骨、油が使われた食材もNG。うーん、みりんは盲点!
これらの口にしてはいけないものを「ハラー」と言います。

ハラー」という言葉はハラームの反対の意味合い。
ハラールは、イスラム法において「許可された」「合法的」という意味で、生活全般に関わる言葉です。

イスラムの教義に則って食べることが許可されたものを指し、野菜や果物、大半の魚介類はハラールです。
ハラールマークという表示もありますね。

「スーパーやコンビニでのお買物はどうしているの?ハラールとか書いてないよ?」と聞いてみたところ、
「私は漢字がわかるから商品表示を見て判断します。では日本語がわからない人はというと…」
凄いんです!ハラル認証アプリなるものの存在を教えてもらいました。
アプリを使用して商品の写真を撮るとハラルか否かを判別してくれたり、ハラルのお店が検索できたり。
とても便利!!

…とつらつらと書いてみましたが、これはインドネシアのアユさんに聞いたこと。

同じくイスラム教のバングラデシュのユセフさんもアプリのことや「豚肉はNGです!」と教えてくれましたが、中東などの本当に戒律の厳しいムスリム国に比べると、バングラデシュは人によって解釈が緩めであったり、お祈りの方法も人それぞれで、戒律の厳しさは人による様子。バングラデシュは「穏健派ムスリム」と呼ばれているようです。

もう一つ、三大宗教に加えてこれも少しだけ。当社に多いネパールメンバーも該当します。

ヒンドゥー教

牛は神聖な動物として崇拝の対象となっているので、食べることは禁忌。
豚は不浄な動物とみなされ、基本的に食べることはありません。が、ここも信仰度合い。

さまざまな宗教の仲間と過ごすための心掛け?

穏やかな社風ということもあるのですが、この環境にいて感じるのは「宗教とは」と大げさに構えなくてもいいのかなということ。

国籍・宗教によって「違いがあるかもしれない」ことを念頭に、何が必要なのかを確認。
全部いっぺんに詰め込むのはもちろん大変なので、都度、実際に体験して「こういうことか!」と納得を重ねるのがいいみたいです。グッと身近になります。

ちなみに当社には祈祷室(お祈り部屋)がありますが、初めからあったのではなくムスリムメンバーが入社し定期的なお祈りをしているところに遭遇した別国籍のメンバーが「個室があった方が落ち着くよね」とぱぱぱっとスペースを確保。池袋本社と新大久保店舗に各一部屋がいつの間にかできていました。

宗教は大切なもの、信じる神様は違うけれどそれぞれに大切、個人の考えを尊重、自分も相手も対等に、じゃあお互いできることはしようよ、と。こういう行動が自然にできるのが素敵だなと思います。
「外国人と一緒に働けるか不安」「ちょっと大変かも」「何に気を付ければいいの?」と構えず、まずは一緒に働いてみると興味深いことがたくさん出てくる、それで良いんだと思います。
興味を示すことで「この人・この会社は私のことを知ろうとしてくれている!」と思ってくれますし、本人に聞くのが一番確かで安全。

日本は島国。彼らは海を越えてまで日本で働こう!と決めたバイタリティのある方たちです。
皆さん様々な経験を持っていて話を聞くだけでも世界が広がります。

最後にちょっとだけ広報らしいことを

「外国人の方を採用してみよう!」と思いましたよね!思ってくださったあなたへ。

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「YOUは何しに日本へ?」で、チパくんが故郷ザンビア料理を紹介しました。
公式サイトに記事がありますので是非ご覧ください。
https://www.tv-tokyo.co.jp/youhananishini/article/?id=024697

撮影秘話。ディレクターさんが、イフィ?イヒ?イヒヒ?イサキ?…?と
聞き取れなかったイフィサシに異様なこだわりを見せたことでしょうか。
美味しく召し上がっていただけたようで安心いたしました。

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