未来をつくる教室。GTNが届けた6つの出会い。~GTN SDGs活動レポート 2024~

2024年、GTNは全国6校を訪問し、小学生から高校生までを対象に「多文化理解 × キャリア教育」をテーマにした出張授業や会社見学会を行いました。外国ルーツの社員が自分の体験を語ったり、一緒にクイズや模擬接客をしたりと、学生たちとたくさんのリアルな交流が生まれました。未来をつくる若い世代とまっすぐに向き合った、GTNのSDGs活動をご紹介します!

こんにちは、SDGsアンバサダーで広報セクションの呉です。今回は、私たちGTNのSDGsに対する取り組みの中でも、「多文化理解」と「キャリア教育」を組み合わせた活動に焦点を当ててご紹介します。
GTNは2006年の創業以来、社会のあらゆる形の不平等に向き合い、SDGsが定められる前から、日本に住む外国人が直面する課題解決に取り組んできました。
SDGsの目標10「不平等をなくそう」は、私たちが特に大切にしているテーマのひとつです。
2024年は、「多文化理解 X キャリア教育」というテーマで、学生たちに向けた活動に注力しました。この取り組みの目的は、多様な文化的背景を持つ人々が共に生きる社会の大切さを学び、それを将来のキャリア選択にも活かしてもらうことです。
私たちGTNは、こうした活動を通じて、多文化共生がいかに社会の幸福に貢献するかを伝え、「仕事を通じて社会課題を解決する」という視点を学生たちに持ってもらえることを願っています。今後も、多文化共生を推進していく仲間を増やすべく、取り組みを続けていきます。
ここからは、実際に行った6つのイベント内容をご紹介します!
1. 埼玉県 八潮市立八條中学校|2024年3月19日
保護者の方々も参加する中、会場には少し緊張感もありましたが、ウォーミングアップのクイズ大会で雰囲気が和らぎ、参加者全員がリラックスした状態で交流できるようになりました。
八潮市は多文化の背景を持つ学生が多い地域であり、私たちが共有した自身の経験談が、生徒たちに新たな視点を提供し、将来の進路や可能性を考えるきっかけになったと感じています。





総務部総務セクション花田さん
中学2年生にとって、今後の進路や可能性について考えるきっかけとして「多文化理解教育」はとても重要です。
いつも一緒にいる友だち同士でも、考えや意見が異なることは普通です。むしろ、同じ意見である事の方が珍しいかもしれません。「多文化理解教育」は単なる外国人や海外の事を理解するのではなく、様々な違いを認識し、認め合い、意見を交わすことで、新たな可能性が生まれることもあります。
異なる価値観が素晴らしいと感じ、今の生活や環境や自分が当たり前ではないことを、気が付くことが出来るだけでも、素敵な事です。
SDGsアンバサダーとして、共に学び、ともに考え、そして一緒によりよい社会を創れるよう、これからも活動していきたいと思います。
2. 東京都 普連土学園中学校|2024年7月16日
イベント前半では、日本に住む外国人の現状と課題、GTNの取り組みを紹介しました。後半では、生徒たちは英語での接客用語を学び、実際の接客現場とコールセンターを見学。最後は、学んだ英語を使って、SIMカードの購入や医療通訳といったシチュエーションで模擬接客にも挑戦しました。
最初は緊張していた学生たちも、シャキヤさんとチャンさんの分かりやすくユーモラスな説明により徐々にリラックスし、表情豊かに参加していました。
イベントの締めくくりには、「言葉だけでなく、表情やジェスチャーで心を込めて伝えることの大切さ」を伝え、多文化コミュニケーションにおける重要なポイントを学んでもらいました。




グローバル通信部 チャンさん
今回のイベントで特に印象に残ったのは、他の部署や団体と協力して、「多文化共生」の理念を広めることができた点です。私はグローバル通信部の代表として、呉さんやシャキヤさんと共に普連土学園中学校での見学を担当し、模擬接客体験を行いました。この活動を通じて、多文化理解教育の重要性を改めて深く実感し、参加者との交流を通じて多様な文化への理解を深めることができました。今後もこのような体験を通して、積極的に多文化共生に貢献していきたいと強く感じています。
3. 栃木県 大田原市立金田北中学校|2024年9月13日
朝早くからの長旅にもかかわらず、生徒たちはクイズやアクティビティに積極的に参加し、終始活気にあふれていました。日本にいる外国人の現状を学び、多言語が飛び交う執務室を見学しました。
ハイライトは、「電車で困っている外国人を見かけたらどう対応するか?」というテーマでのディスカッション。「翻訳アプリを使って支援する」といった意見が出る中、生徒たちは「言葉で伝える」だけでなく、「相手の気持ちや状況を理解し、どう寄り添うか」を考えるようになっていきました。GTNの支援が、単なる通訳ではなく、相手の文化的背景や不安にまで目を向けた共感によるサポートであることに気づくきかっけとなったようです。




ITソリューション部 ジファンさん
まだ幼さの残る中学生たちが、外国人の生活について深く興味を持ってくれたことが、とても印象的でした。
特に、街で困っている外国人を見かけたら「自分が助けたい」と話してくれた学生の姿勢には感動しました。そのような想いを、より自然に行動に移せるようにするためにも、多文化理解の教育がますます大切になると感じました。「国籍が違う」「顔が違う」ことで生まれる不安や距離感をなくすために、お互いをもっと身近に感じられる環境づくりが必要だと思います。
4. 埼玉県 蓮田市立黒浜南小学校|2024年10月21日
イベントでは、外国人が日本で直面する課題は単なる「言語の壁」ではなく、文化や制度の違いからくる「気持ちの壁」もあることをお話しました。ジファンさんと私は自身の経験を交えながら、周囲のサポートに支えられてきたこと、そしてその“思いやりの力”の大切さを伝えました。
最後に、「困っている人がいたら、外国人に限らず、まずは“優しさ”と“気づき”を持って声をかけてみよう」というメッセージで締めくくりました。子どもたちの真剣な眼差しから、多文化共生への一歩を確かに感じることができた、とても温かい時間でした。





この日は、人生で初めて日本の学校の給食をいただく貴重な機会がありました。黒浜南小学校では、地元の食材を使った、とても美味しい給食が提供されており、私も本当に感動しました!
正直に言うと、黒浜南小学校の生徒の皆さんがうらやましかったです。私が小学生の頃には、他の文化を理解するための授業や、自分の住んでいる地域のために考え、行動するような機会はありませんでした。こうした教育があるからこそ、日本が「外国人が日本に来てよかった」を本当に実現できる社会へと近づいていけるのだと感じました。
このような素晴らしい学びの環境をつくっている黒浜南小学校の校長先生、そして先生方に、心から感謝いたします。
5. 長野県 松本県ケ丘高等学校|2024年12月13日 AM
まずは、本社にて「日本の人口問題に解決策を提供する企業」としてのGTNの役割についてのワークショップを実施。GTN創業の背景や外国人の日本での生活課題、ソーシャルビジネスの可能性についてご紹介しました。その後、韓国、ベトナム、香港、長野県など多様な国・地域出身のスタッフと直接話す中で、「自分もいつか海外で暮らしてみたい」「外国人が暮らしやすい社会のために何ができるか」など、積極的な意見・質問をたくさん投げかけてくれました。
その後は、本社の執務室見学に続き、新大久保支店に移動。通信部と生活サポート部の現場を実際に見学し、日本一多国籍な街で、GTNが日々どのように多様な背景を持つ人々を支えているかを肌で感じていただきました。
社会課題をビジネスで解決するという考え方が、高校生の皆さんの「探究心」にどう響いたのか、私たちにとっても学びの多い時間となりました。





キャリア支援部 ナムさん
高校生の素直な質問や感想を通して、外国人としての自分の経験を伝えることができ、お互いの理解が深まったと感じました。
日本人にとっての「当たり前」と、外国人にとっての「当たり前」の違いを共有し、その差を少しずつ埋めていくことこそが多文化共生への第一歩であり、多文化理解教育の大切さを改めて実感しました。
6. 東京都 大妻中野中学校|2024年12月13日 PM
英語が得意な生徒もいれば、少し緊張気味の生徒もいましたが、全員が一生懸命に英語での接客に挑戦している姿がとても印象的でした。特に「将来、語学力を活かして日本にいる外国人を助けるような仕事をしたい」という言葉は、私たちスタッフにとっても大きな励みとなりました。



グローバル生活サポート部 ユセフさん
今回のイベントでは、医療通訳のロールプレイを通して、学生たちが高い英語力を発揮しており、とても印象的でした。このような体験を通じて、多文化理解教育の重要性を改めて実感しました。異文化交流を重ねることで、言語や文化的背景への理解が深まり、日本を訪れる外国人が困難に直面したときに支援できる力が育まれるのだと感じています。学生たちがその第一歩を踏み出せたことに、大きな意義を感じました。
今回の6つの学校でのイベントを通じて、GTNはさまざまな年代・地域の学生たちと出会い、対話し、互いの「違い」に触れる機会をつくってきました。そこにあったのは、国籍や背景を超えたまっすぐな学びの姿勢と、未来に向けた希望のまなざしです。
どの現場でも印象的だったのは、学生たちが「知ること」に対して本当に前向きだったこと。そして、講演や体験を通じて、「自分にも何かできるかもしれない」と目を輝かせていたことです。GTNが目指す多文化共生社会は、まさにこうした若い世代の感性や行動力によって、これから形づくられていくのだと実感しました。
今後もGTNは、若い世代に多文化共生の価値を伝えていくことを大事にし、誰もが自分らしく生きられる社会の実現を目指していきます。そして、「外国人が日本に来てよかった」を、もっとたくさんの場面でカタチにしていきます。
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